小岩、葛西、船堀。江戸川区は東京都の最も東にあり、荒川・江戸川・東京湾に囲まれた、人口およそ70万人の区です。日本で初めての親水公園をつくった区としても知られ、公園の総面積は23区で最も広いと紹介されています。
この記事では、江戸川区の公式情報と国の公開データをもとに、人口や地形、交通、暮らしの施設、区の住まいの支援制度、水害への備えを整理しました。江戸川区で家を買う・借りる・売ることを考えている方が、確かめておきたい点を順番にまとめています。
この記事でわかること
- 江戸川区の人口・面積など、基本のデータ
- 川と海に囲まれた地形と、ゼロメートル地帯
- 区内の鉄道と12の駅
- 学校・保育・医療など、暮らしの施設の数
- 不動産の取引価格の目安
- 区の住まいの支援制度と、水害ハザードマップの「広域避難」
江戸川区の基本データ
江戸川区の面積は49.09平方キロメートルで、23区で4番目の広さです。南北に約13キロメートル、東西に約8キロメートルあり、東は江戸川をはさんで千葉県市川市、北は葛飾区に接し、南は東京湾に面しています。
区の公表によると、2026年10月1日現在の人口は701,676人、世帯数は370,292世帯です。
川と海に囲まれた、水辺の街
区の資料によると、江戸川区は東に江戸川・旧江戸川、西に荒川・中川が流れ、南は東京湾を望む、水辺に囲まれた街です。大きな川のいちばん下流にあたり、区の陸地の約7割が、満潮のときの海面よりも低い「ゼロメートル地帯」とされています。
一方で、この水辺を生かしたまちづくりも進められてきました。区は1973年(昭和48年)に、日本で初めて「親水」という考え方で整えた古川親水公園を完成させています。親水公園は5か所、親水緑道は18路線あり、南部には葛西臨海公園・葛西海浜公園もあります。
区内を通る鉄道と主な駅
区の案内では、区内の主な駅は次の12駅です。
- JR総武線:平井駅、小岩駅
- JR京葉線:葛西臨海公園駅
- 東京メトロ東西線:西葛西駅、葛西駅
- 都営新宿線:東大島駅、船堀駅、一之江駅、瑞江駅、篠崎駅
- 京成本線:京成小岩駅、江戸川駅
なお、新小岩駅は葛飾区にある駅です。区の北部は総武線と京成線、中部は都営新宿線、南部は東西線と京葉線と、地域によって使う路線が分かれています。住まい選びでは「どの駅を使うか」とあわせて、駅までの道のりやバスの便も確認しましょう。
学校・保育・医療など、暮らしの施設
国の公開データ(国土交通省「不動産情報ライブラリ」の国土数値情報)を集計すると、江戸川区には次のような施設があります。
- 区立小学校 66校、区立中学校 32校
- 保育所などの施設 168か所、幼稚園 38か所
- 病院 21か所、診療所 440か所、歯科診療所 365か所
- 区立図書館 9館
データの時点は項目ごとに異なり、最新の状況とは違う場合があります。どの小学校・中学校に通うかは住所ごとに区が定めているので、江戸川区の公式情報で通学区域を確認してください。
不動産の取引価格の目安
国土交通省が公表した成約価格・取引価格(2025年4月〜2026年3月の取引)を集計すると、江戸川区の中央値は、中古マンションが4,700万円(専有面積の中央値70㎡)、土地が5,300万円(土地面積の中央値115㎡)、土地と建物(戸建など)が5,000万円でした。
家族向けの目安として50㎡以上の中古マンションに限ると、中央値は4,900万円です。中央値は「真ん中の取引」で、個々の物件の価格を示すものではありません。地区ごとの取引や広さ別の価格、学校名の一覧は、江戸川区の不動産取引価格・相場のページにまとめています。
住まいに関わる江戸川区の支援制度
江戸川区には、住まいに関わる次のような制度があります(2026年度=令和8年度)。どれも予算に達した時点で受付が終わることがあります。
- 戸建住宅の耐震改修工事助成:1981年(昭和56年)5月31日以前に建てた住宅で、区の助成で耐震改修の設計を済ませたものを対象に、工事費の一部(上限150万円または200万円)を助成します。2000年(平成12年)5月までに建てた木造住宅向けの助成もあります。申請期限は2026年12月25日です。
- 止水板設置等助成:浸水を防ぐ止水板の設置などに、費用の2分の1(上限50万円)を助成します。区の承認の前に契約・着工すると対象外になります。
- 老朽住宅除却工事助成:古い木造住宅の取り壊しに、費用の2分の1(上限50万円。指定された地域と空き家は上限100万円)を助成します。
- ブロック塀等撤去費助成:道路に面した高さ1.2メートル以上の塀の撤去に、長さなどに応じた助成があります。
こうした制度は、年度ごとに内容や受付期間が変わります。利用を考えている方は、必ず江戸川区の最新の案内を確認してください。
災害への備え:水害ハザードマップと「広域避難」
江戸川区は「江戸川区水害ハザードマップ」を公開しており、2025年7月公表の第2版では、荒川・江戸川・利根川などの洪水、高潮、内水(大雨で下水があふれる浸水)の想定を示しています。
区は、大きな水害が起きたときには「区民全員が原則広域避難」という考え方を示しています。ハザードマップでは「ここにいてはダメです」という言葉で、区の外への広域避難の必要性を伝えてきました。区の概要版では、江東5区(墨田区・江東区・足立区・葛飾区・江戸川区)で大規模な水害が起きた場合、最大で10メートル以上の深い浸水や、長いところで2週間以上浸水が続くことが想定されています。
家を買う・借りる前には、候補の住所の浸水の想定を確かめたうえで、いざというときに区外のどこへ、どうやって避難するかまで考えておくことが大切です。マンションなら階数や設備、戸建なら建物の高さもあわせて確認しましょう。なお、区の案内では、区内に土砂災害警戒区域の指定はありません。
江戸川区で住まいを探すときの確認の順番
- 使いたい駅と路線を決める:総武線・都営新宿線・東西線など、通勤・通学先に合う駅をしぼります。
- 相場を知る:種類や広さごとの取引価格の目安を確認します。
- 水害ハザードマップを確認する:浸水の想定と、広域避難の方法を見ます。
- 建物を確かめる:階数や止水板などの備えも確認します。
- 学区と支援制度を確認する:通学区域と、耐震や浸水対策の助成も確認します。
購入にかかる費用や住宅ローンの返済額は、諸費用・ローン・売却手取りの計算ツールでも目安を出せます。
まとめ
江戸川区は、親水公園や葛西臨海公園など水と緑が身近で、都心へ向かう路線も多い、広い住宅地の区です。一方で、川と海に囲まれた低い土地は、水害への備えに深くかかわります。駅や相場、ハザードマップと避難の方法を順番に確かめていくことで、自分に合う場所が見えてきます。
HALENAMI MEDIAを運営する株式会社HALENAMIは、一都三県で住まいの購入・売却のご相談を承っています。江戸川区での住まいのことも、ご相談は無料です。
