新杉田、洋光台、磯子、根岸。横浜市磯子区は、根岸湾に面した平地と、それを囲む丘陵の住宅地からなる区です。1927年に誕生した市内でもっとも古い区のひとつで、2027年10月に区制100周年を迎えます。
この記事では、横浜市・磯子区の公式情報と国の公開データをもとに、人口や地形、交通、暮らしの施設、市の住まいの支援制度、災害への備えを整理しました。磯子区で家を買う・借りる・売ることを考えている方が、確かめておきたい点を順番にまとめています。
この記事でわかること
- 磯子区の人口・面積など、基本のデータ
- 臨海部の平地、丘陵の住宅地、南部の大きな緑地
- JR根岸線・京急線・金沢シーサイドラインの7駅
- 学校・保育・医療など、暮らしの施設の数
- 不動産の取引価格の目安
- 横浜市の住まいの支援制度と、ハザードマップ
磯子区の基本データ
磯子区は横浜市の南東部にある、南北に細長い区で、面積は19.02平方キロメートルです。
市の公表によると、2026年10月1日現在の推計人口は163,522人、世帯数は79,351世帯です。
海辺の平地と、丘陵の住宅地
区の資料によると、磯子区は、根岸湾に面した平地と、それを囲む丘陵地、その境の斜面の緑でできています。区内でいちばん高い場所は峰町で、153.3メートルです。
戦前は別荘地や海水浴場、海苔の養殖で知られていました。1959年ごろから根岸湾の埋め立てが始まって臨海部に工業地帯ができ、あわせて汐見台・洋光台などで大きな団地の開発が進みました。根岸線の延伸とともに、ベッドタウンとして人口が増えた区です。
- 臨海部:埋立地の工業地帯のほか、海づり施設やヨットハーバーもあり、海を楽しめます。杉田臨海緑地は区の水と緑の拠点として紹介されています。
- 丘陵の住宅地:洋光台や汐見台などの住宅地が広がります。坂が多いので、駅からの道のりを確かめておきましょう。
- 南部の緑地:峰・氷取沢には、市内でも有数の大規模な緑地があります。
区内を通る鉄道と駅
区の資料によると、区内には7つの駅があります。
- JR根岸線:根岸駅、磯子駅、新杉田駅、洋光台駅
- 京急本線:屏風浦駅、杉田駅
- 金沢シーサイドライン:新杉田駅
区の資料では、2024年度の1日あたりの乗車人員はJRの新杉田駅が約3万4千人ともっとも多く、シーサイドラインへの乗り換え駅になっています。根岸線で横浜・関内方面に、京急線で上大岡・横浜方面や三浦半島方面に向かえます。
学校・保育・医療など、暮らしの施設
国の公開データ(国土交通省「不動産情報ライブラリ」の国土数値情報)を集計すると、磯子区には次のような施設があります。
- 市立小学校 16校、市立中学校 7校
- 幼稚園 11か所
- 病院 4か所、診療所 127か所、歯科診療所 84か所
- 市立図書館 1館
データの時点は項目ごとに異なり、最新の状況とは違う場合があります。保育施設は、国のデータに含まれていないものもあるため、入園を考えている方は横浜市・磯子区の案内で確認してください。どの小学校・中学校に通うかは、住所ごとに市が定めています。
不動産の取引価格の目安
国土交通省が公表した成約価格・取引価格(2025年4月〜2026年3月の取引)を集計すると、磯子区の中央値は、中古マンションが2,200万円(専有面積の中央値65㎡)、土地が3,100万円(土地面積の中央値140㎡)、土地と建物(戸建など)が4,000万円でした。
家族向けの目安として50㎡以上の中古マンションに限ると、中央値は2,450万円です。中央値は「真ん中の取引」で、個々の物件の価格を示すものではありません。築年数の古い団地の取引も含まれるため、条件によって価格は大きく変わります。地区ごとの取引や広さ別の価格、学校名の一覧は、横浜市磯子区の不動産取引価格・相場のページにまとめています。
住まいに関わる横浜市の支援制度
磯子区に住む場合、住まいの支援制度は横浜市の制度を使います。2026年度(令和8年度)の主なものは次のとおりです。
- 子育てりぶいん:満18歳未満の子がいる世帯や妊娠中の世帯で、所得などの条件を満たす場合に、家賃の補助を受けられる市の賃貸住宅です。市の案内では、補助は月4万円まで、最長6年間とされています。
- 既存住宅断熱改修補助(子育て世代の住替え補助):断熱改修された戸建て住宅を宅地建物取引業者から購入して住み替える子育て世代などを対象に、最大150万円を補助する制度です。申請は市の登録事業者を通じて行います。
- 木造住宅の耐震診断・耐震改修:2000年(平成12年)5月以前に建築確認を受けた木造住宅などを対象に、無料の耐震診断と、改修工事の補助(一般世帯で上限115万円)があります。
こうした制度は、年度ごとに内容や受付期間が変わり、予算に達すると受付が終わるものもあります。利用を考えている方は、必ず横浜市の最新の案内を確認してください。
災害への備え:浸水・津波・土砂災害を確認する
横浜市は、磯子区版の浸水ハザードマップ(洪水・内水・高潮)と、土砂災害ハザードマップを公開しています。臨海部については、中区と共通の津波の避難対象区域図と津波避難施設のマップも公開されています。
また、市の公表では、2026年2月17日現在、区内に土砂災害警戒区域が109区域、そのうち土砂災害特別警戒区域が102区域指定されています。いずれも急な斜面の崩れ(急傾斜地の崩壊)によるものです。
家を買う・借りる前には、海に近い低い土地なら浸水・高潮・津波の想定、丘陵の斜面の近くなら土砂災害の想定を、それぞれ確かめておきましょう。
磯子区で住まいを探すときの確認の順番
- 使いたい駅と路線を決める:JR根岸線か京急線か、通勤・通学先に合う駅をしぼります。
- 平地か丘陵かを確かめる:駅から候補地まで歩き、坂や階段を確認します。
- 相場を知る:種類や広さ、築年数ごとの取引価格の目安を確認します。
- ハザードマップを確認する:浸水・高潮・津波と、土砂災害を見ます。
- 学区と支援制度を確認する:通学区域と、市の制度も確認します。
購入にかかる費用や住宅ローンの返済額は、諸費用・ローン・売却手取りの計算ツールでも目安を出せます。
まとめ
磯子区は、海と丘陵の緑に囲まれ、根岸線と京急線で横浜方面に出やすい、歴史のある住宅の区です。一方で、臨海部と丘陵部では、災害への備えが変わります。駅や地形、相場、ハザードマップを順番に確かめていくことで、自分に合う場所が見えてきます。
HALENAMI MEDIAを運営する株式会社HALENAMIは、横浜市に本店を置いています。磯子区での住まいの購入・売却について、ご相談は無料です。
