金沢八景、金沢文庫、能見台、八景島。横浜市金沢区は、市の南端で海と山に囲まれた区です。市内で唯一の自然海岸が残る野島公園や海の公園、八景島がある一方、称名寺や県立金沢文庫など、鎌倉時代からの歴史を伝える場所も多く残っています。
この記事では、横浜市・金沢区の公式情報と国の公開データをもとに、人口や地形、交通、暮らしの施設、市の住まいの支援制度、災害への備えを整理しました。金沢区で家を買う・借りる・売ることを考えている方が、確かめておきたい点を順番にまとめています。
この記事でわかること
- 金沢区の人口・面積など、基本のデータ
- 海と丘陵の地形、歴史と海辺のレジャー
- 京急線と金沢シーサイドラインの駅
- 学校・保育・医療など、暮らしの施設の数
- 不動産の取引価格の目安
- 横浜市の住まいの支援制度と、ハザードマップ
金沢区の基本データ
金沢区は横浜市の南端にあり、面積は30.95平方キロメートルです。東は東京湾に面し、南は横須賀市・逗子市・鎌倉市、西は栄区、北は磯子区に接しています。
市の公表によると、2026年10月1日現在の推計人口は191,530人、世帯数は91,124世帯です。
海と山に囲まれた区
区の資料によると、金沢区は大部分が起伏の多い丘陵地で、100メートル前後の山が入り組んだ地形です。内陸部には市南部で唯一の大規模な緑地があり、区内でいちばん高い場所は大丸山の山頂付近で、標高157.1メートルです。区の資料では、市の中心部と比べて夏は涼しく、冬は暖かいとされています。
- 海辺:野島公園、市内唯一の海水浴場「海の公園」、八景島があり、海のレジャーが身近です。
- 歴史と文化:称名寺や県立金沢文庫があり、市内にある国宝はすべて県立金沢文庫にあります。指定文化財の数は市内18区で1位です。
- 学園と産業:関東学院大学と横浜市立大学の2つの総合大学があり、臨海部には多くの事業所が集まる産業団地があります。
1950年代から内陸部の宅地開発が進み、1971年からは臨海部で大規模な埋め立てが始まりました。1989年には金沢シーサイドラインが開業しています。
区内を通る鉄道と駅
- 京急本線:金沢八景駅、金沢文庫駅、能見台駅、京急富岡駅
- 京急逗子線:六浦駅
- 金沢シーサイドライン:南部市場駅から金沢八景駅までの13駅(鳥浜、並木北、並木中央、幸浦、産業振興センター、福浦、市大医学部、八景島、海の公園柴口、海の公園南口、野島公園など)
京急本線で上大岡・横浜・品川方面や横須賀方面に、金沢シーサイドラインで磯子区の新杉田駅(JR根岸線と乗り換え)に向かえます。区内にJRの駅はありません。
学校・保育・医療など、暮らしの施設
国の公開データ(国土交通省「不動産情報ライブラリ」の国土数値情報)を集計すると、金沢区には次のような施設があります。
- 市立小学校 21校、市立中学校 9校、市立義務教育学校(小中一貫)1校
- 幼稚園 11か所、幼保連携型認定こども園 2か所、保育所などの施設 2か所
- 病院 7か所、診療所 166か所、歯科診療所 111か所
- 市立図書館 1館
データの時点は項目ごとに異なり、最新の状況とは違う場合があります。保育施設は、国のデータに含まれていないものもあるため、入園を考えている方は横浜市・金沢区の案内で確認してください。どの小学校・中学校に通うかは、住所ごとに市が定めています。
不動産の取引価格の目安
国土交通省が公表した成約価格・取引価格(2025年4月〜2026年3月の取引)を集計すると、金沢区の中央値は、中古マンションが2,200万円(専有面積の中央値75㎡)、土地が3,000万円(土地面積の中央値185㎡)、土地と建物(戸建など)が4,500万円でした。
家族向けの目安として50㎡以上の中古マンションに限ると、中央値は2,300万円です。中央値は「真ん中の取引」で、個々の物件の価格を示すものではありません。築年数の古い団地の取引も含まれるため、条件によって価格は大きく変わります。地区ごとの取引や広さ別の価格、学校名の一覧は、横浜市金沢区の不動産取引価格・相場のページにまとめています。
住まいに関わる横浜市の支援制度
金沢区に住む場合、住まいの支援制度は横浜市の制度を使います。2026年度(令和8年度)の主なものは次のとおりです。
- 子育てりぶいん:満18歳未満の子がいる世帯や妊娠中の世帯で、所得などの条件を満たす場合に、家賃の補助を受けられる市の賃貸住宅です。市の案内では、補助は月4万円まで、最長6年間とされています。
- 既存住宅断熱改修補助(子育て世代の住替え補助):断熱改修された戸建て住宅を宅地建物取引業者から購入して住み替える子育て世代などを対象に、最大150万円を補助する制度です。申請は市の登録事業者を通じて行います。
- 木造住宅の耐震診断・耐震改修:2000年(平成12年)5月以前に建築確認を受けた木造住宅などを対象に、無料の耐震診断と、改修工事の補助(一般世帯で上限115万円)があります。
こうした制度は、年度ごとに内容や受付期間が変わり、予算に達すると受付が終わるものもあります。利用を考えている方は、必ず横浜市の最新の案内を確認してください。
災害への備え:浸水・津波・土砂災害を確認する
横浜市は、金沢区版の浸水ハザードマップ(洪水・内水・高潮)、金沢区の津波ハザードマップ(北部版・南部版)、土砂災害ハザードマップを公開しています。
また、市の公表では、2026年2月17日現在、区内に土砂災害警戒区域が169区域、そのうち土砂災害特別警戒区域が150区域指定されています。内訳は、急な斜面の崩れ(急傾斜地の崩壊)が166区域(うち特別警戒区域147)、土石流が3区域(うち特別警戒区域3)で、土石流の区域があるのは市内18区で金沢区だけです。
家を買う・借りる前には、海に近い低い土地なら浸水・高潮・津波の想定、丘陵の斜面や谷の近くなら土砂災害の想定を、それぞれ確かめておきましょう。
金沢区で住まいを探すときの確認の順番
- 使いたい駅と路線を決める:京急線かシーサイドラインか、通勤・通学先に合う駅をしぼります。
- 海辺か丘陵かを確かめる:駅から候補地まで歩き、坂や海までの距離を確認します。
- 相場を知る:種類や広さ、築年数ごとの取引価格の目安を確認します。
- ハザードマップを確認する:浸水・高潮・津波と、土砂災害を見ます。
- 学区と支援制度を確認する:通学区域と、市の制度も確認します。
購入にかかる費用や住宅ローンの返済額は、諸費用・ローン・売却手取りの計算ツールでも目安を出せます。
まとめ
金沢区は、海と山の自然、鎌倉時代からの歴史、大学のある落ち着いた住宅地がそろう区です。一方で、海辺と丘陵では災害への備えが変わり、土砂災害の区域も多い区です。駅や地形、相場、ハザードマップを順番に確かめていくことで、自分に合う場所が見えてきます。
HALENAMI MEDIAを運営する株式会社HALENAMIは、横浜市に本店を置いています。金沢区での住まいの購入・売却について、ご相談は無料です。
