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2027年4月1日から、建築士が行う設計または工事監理の受託契約について、面積などを問わず書面契約の対象が広がります。国土交通省の公式情報では、見積書の作成や報酬の適正化に関する規定も示されています。

この記事では、注文住宅の工事請負契約全体が一律に書面化される制度なのか、設計・工事監理の契約書面で何を確認するのかを分けて整理します。情報確認時点は2026年10月10日です。
この記事でわかること
- 2027年4月1日から変わる設計・工事監理契約の対象
- 見積書の作成義務と、工事請負契約との違い
- 注文住宅の契約前に確認したい項目と確認の順番
2027年4月1日から設計・工事監理契約の対象が拡大
改正後は、建築士が行う設計または工事監理の委託を受ける契約が、面積などを問わず書面契約の対象になります。
改正前は、延べ面積300平方メートルを超える建築物の新築に関する設計・工事監理契約が、書面契約義務の対象でした。改正後は、この面積基準に限らず、建築士が行う設計または工事監理の委託を受けることを内容とするすべての契約へ対象が拡大されます。
この変更から分かるのは、注文住宅でも「面積が基準を超えるか」だけで判断するのではなく、契約の中に建築士による設計または工事監理の受託が含まれているかを確認する必要があるということです。
施行日より前に締結した契約はどうなるか
改正後の書面契約義務は、2027年4月1日以後に締結される設計受託契約または工事監理受託契約に適用されます。同日前に締結された契約には、従前の規定が適用されます。
したがって、契約を検討している人は、契約書の作成日ではなく、設計受託契約または工事監理受託契約をいつ締結する予定なのかを事業者に確認すると、施行日前後の扱いを整理しやすくなります。個別の適用関係は、契約内容を示したうえで公式情報や建築士事務所に確認してください。
工事請負契約全体の書面化とは違う
今回確認できる書面契約義務は、建築士が行う設計または工事監理の受託契約に関するものです。
注文住宅では、設計、工事監理、施工などが一つの契約書や複数の書面で整理されることがあります。しかし、今回の制度をもって注文住宅の工事請負契約全体が一律に書面化されると確認できるわけではありません。
契約前には、提示された書面が何の契約を対象としているのかを分けて見ます。具体的には、設計の委託、工事監理の委託、工事の請負が、それぞれどの書面に記載されているかを確認し、分からない場合は建築事業者や建築士に説明を求めることが重要です。
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見積書は報酬の算定根拠を確認するための資料
改正後は、建築士事務所の開設者が設計などの業務に関する契約を締結しようとするとき、報酬の算定根拠を明らかにするため見積書を作成するよう努める義務が定められます。
ここでのポイントは、見積書について「作成するよう努める義務」とされていることです。書面契約の義務とは位置づけが異なるため、見積書の有無だけで契約の適用関係を判断しないようにします。
また、契約当事者は、見積書の内容などを考慮し、設計・工事監理の委託内容に応じた適正な報酬となるよう努めることとされています。注文住宅の予算を考える際は、工事費だけでなく、設計と工事監理の業務範囲および報酬が見積書や契約書面でどう示されているかを照合します。
契約書面で確認したい主な項目
契約前は、金額だけでなく、誰が何を、いつ、どの方法で行う契約なのかを確認します。
設計・工事監理の契約書面で確認すべき事項として、次の項目が挙げられています。
- 対象建築物の概要
- 業務の種類、内容、方法
- 業務の実施期間
- 設計図書の種類
- 工事と設計図書との照合方法
- 工事監理の実施状況の報告方法
- 建築士事務所の名称、所在地、区分
- 担当する建築士
これらは、契約後に業務範囲や担当者を確認するための項目です。特に工事監理では、設計図書との照合方法や実施状況の報告方法まで書面で確認し、説明を受けた内容と契約書面に違いがないかを見ます。
注文住宅の契約前に確認する順番
「契約の種類」「施行日との関係」「業務内容と報酬」の順に整理すると、確認事項を切り分けやすくなります。
- 契約の中身を分ける。設計受託契約、工事監理受託契約、工事請負契約がどの書面に含まれているかを確認します。
- 契約締結予定日を確認する。2027年4月1日以後に設計受託契約または工事監理受託契約を締結する予定かを確認します。
- 書面の記載項目を照合する。対象建築物、業務内容、実施期間、設計図書、工事監理の報告方法、建築士事務所、担当建築士を確認します。
- 見積書と契約書面を照合する。設計・工事監理のどの業務に対する報酬なのか、見積書の内容と契約書面の業務範囲を見比べます。
- 不明点を契約前に質問する。書面に記載がない項目や説明と異なる項目があれば、建築事業者や建築士に確認し、必要に応じて公式情報も確認します。
この順番で見れば、工事費の総額だけを見て判断するのではなく、設計・工事監理の範囲と報酬、担当者、報告方法まで比較できます。個別の契約が改正後の義務の対象となるかは、契約書面の内容に基づいて確認してください。
まとめ:契約名ではなく業務範囲と締結日を確認
2027年4月1日から、建築士が行う設計または工事監理の受託契約は、面積などを問わず書面契約の対象になります。一方、注文住宅の工事請負契約全体が一律に書面化される制度と確認できるわけではありません。
契約前は、設計・工事監理の受託が含まれるか、いつ契約を締結するか、書面に業務内容や実施期間、報告方法、担当建築士などが記載されているかを順番に確認しましょう。見積書については、報酬の算定根拠を確認する資料として、契約書面と照合することが判断材料になります。
公式情報
- 国土交通省:改正建築士法に関する報道発表
- 国土交通省:改正建築士法に関する情報
- 国土交通省:改正建築士法の改正概要
- 国土交通省:改正内容・契約に関する資料
- 公的機関:工事監理業務委託契約書の記載事項資料
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