相続した空き家を売る前に確認したい3,000万円特別控除の期限・耐震・解体要件

相続した実家や空き家を売却する場合、一定の要件を満たせば、譲渡所得から最高3,000万円を控除できる特例があります。ただし、売却期限だけでなく、建物の建築時期、相続後の利用状況、耐震基準、解体のタイミングなども確認が必要です。

この記事は2026年9月27日時点の公式情報をもとにしています。制度の期限や受付状況などは今後変わる可能性があるため、売却や申告の前に最新情報を確認してください。

目次

相続した空き家の3,000万円特別控除とは

相続または遺贈によって取得した被相続人居住用家屋またはその敷地等を、2016年4月1日から2027年12月31日までに売却し、一定の要件を満たす場合、譲渡所得から最高3,000万円を控除できます。

ただし、2024年1月1日以後の譲渡で、被相続人居住用家屋とその敷地等を取得した相続人の数が3人以上の場合、控除額は最高2,000万円となります。相続人の人数によって控除額が変わるため、共有相続などの場合は確認が必要です。

期限は2027年12月31日。ただし個別案件では早まることも

制度の適用期間は2027年12月31日までです。ただし、すべての案件がこの日まで待てるとは限りません。

個別案件では、相続開始の日から3年を経過する日の属する年の12月31日が、2027年12月31日より前に到来する場合、その日までに売却する必要があります。相続開始の日を起点に、物件ごとの期限を確認しておくことが大切です。

売却を検討している場合は、仲介会社への相談だけでなく、必要書類の準備や市区町村への確認に時間がかかる可能性も考慮し、早めに公式情報を確認してください。

対象となる家屋の主な確認ポイント

対象となる家屋は、原則として次のような要件があります。

  • 1981年5月31日以前に建築されていること
  • 区分所有建物登記がされていないこと
  • 相続開始直前に、被相続人以外の居住者がいなかったこと

ここで挙げた要件だけで適用可否を判断できるわけではありません。登記の内容や相続開始時の居住状況など、個別の事情によって確認事項が変わるため、詳細な対象条件は公式サイトで確認してください。

家屋をそのまま売る場合の耐震要件

家屋を解体せずに売却する場合は、相続から譲渡まで、その家屋が事業、貸付けまたは居住に使われていないことが必要です。また、譲渡時点で一定の耐震基準を満たしている必要があります。

古い家屋を売却する場合、売却前に耐震改修が必要になる可能性があります。改修の内容や、耐震基準を満たしていることの確認方法などは、個別案件の状況によって異なるため、関係する窓口や公式情報で確認しましょう。

解体して敷地を売る場合の要件

家屋を解体して敷地を売却する場合にも、相続後の利用状況と解体後の状態が確認されます。主なポイントは次のとおりです。

  • 相続から解体まで、家屋を事業、貸付けまたは居住に使っていないこと
  • 敷地を相続から譲渡まで、事業、貸付けまたは居住に使っていないこと
  • 解体後から譲渡まで、建物または構築物の敷地として使っていないこと

解体の時期や売却までの土地の使い方によって確認事項が生じるため、先に解体だけを進めるのではなく、売却時期や必要書類も含めて確認することが重要です。

譲渡後の耐震改修・全部取壊しが対象になる場合も

2024年1月1日以後の譲渡では、譲渡後、譲渡日の属する年の翌年2月15日までに耐震改修または家屋の全部の取壊しを行った場合も、一定の要件を満たせば特例の対象となります。

売却後の対応を含む制度利用を検討する場合は、契約内容や工事の実施時期など、個別の要件を公式情報で確認してください。

売却代金1億円以下の要件にも注意

この特例には、売却代金が1億円以下である必要があります。判定では、同一物件の分割売却や、他の相続人による売却分も含めて確認される場合があります。

一度に売却するケースだけでなく、共有者がいる場合や複数回に分けて売却する場合も、売却金額の判定方法を確認しておきましょう。

確定申告と確認書の提出が必要

特例の適用を受けるには、必要書類を添付して確定申告を行う必要があります。また、家屋所在地を管轄する市区町村長が交付する被相続人居住用家屋等確認書などの提出も必要です。

売却できれば自動的に控除を受けられる制度ではありません。確定申告の時期や必要書類、確認書の交付に関する手続は、国税庁や国土交通省、市区町村の公式情報で確認してください。

売却前に確認したいチェックリスト

  1. 相続または遺贈で取得した物件か
  2. 個別案件の売却期限がいつか
  3. 家屋が1981年5月31日以前に建築されたものか
  4. 区分所有建物登記の有無を確認したか
  5. 相続開始直前の居住状況を確認したか
  6. 相続後に事業、貸付けまたは居住に使っていないか
  7. そのまま売る場合は、譲渡時点の耐震要件を確認したか
  8. 解体する場合は、解体時期と解体後の土地利用を確認したか
  9. 売却代金の判定に分割売却や他の相続人の売却分が関係しないか
  10. 確定申告と被相続人居住用家屋等確認書の準備を進めているか

まとめ

相続した空き家を売る際の3,000万円特別控除は、売却期限だけでなく、家屋の建築時期、居住状況、耐震基準、解体後の土地利用、売却代金、確定申告など複数の確認事項があります。

制度は2027年12月31日までの譲渡が対象ですが、個別案件ではそれより前に期限が到来する場合があります。売却方法を決める前に、物件の状況と期限を整理し、必要書類や確認書について公式情報を確認してください。

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